冬眠する仔

冬の夜が暗く静まりかえっている
私たちも深く眠りにおちる
穴にこもって冬眠する熊たちが春に訪れを夢見てまどろむように
母なる大地の懐に抱かれて、まだ見ぬ双子の片割れと出会うだろう

この深い闇の暗さに、光り輝く一つの小さな光が灯る
あたたかく強い光は、わたしの内側に確かにあった
この暗闇が教えてくれた
闇の中の一筋の光の強く美しいことを
光の中の影が深く濃く力強いことを

2020.3.4描き終え。

北の冬は寒くて暗い。雪に閉ざされた家はまるで穴蔵の中にいるようだった。
ふと、どこかで見た、太い木の中に眠る小熊たちの映像を思い出した。
穴蔵の中の双子の子熊を描きたくなったのだけど、熊は描いているうちに狐みたいになった。